平成23年度 7月例会【2011年07月08日】

■ゲスト
観世流仕手方林家 能楽師 林宗一郎氏
■テーマ
「祇園祭」夏のお食事会 ~京の伝統文化に親しむ会~
■場所
京新山(縄手通新橋西入ル)

毎年夏の恒例となっている「祇園祭お食事会」。この会の主旨はゲストに京都の伝統文化関係の方をお招きし直接わかりやすく解説していただくことで、あらためて伝統文化に親しみを持つことです。また、美味しいお食事とともにしばし夏の暑さを忘れて楽しいときを過ごす親睦会となっています。今回のゲストは能楽師の林宗一郎氏。見ての通りの美男子で語り口調もたいへんソフトな、とても優しい人柄の好青年でした。

お話はまず「能のルール(楽しみ方)」から。扇の持ち方による表現のルール、手先の動き方による表現のルールなど所作についての説明をしていただきました。実際の動きを表現しながらの説明でとてもわかりやすい内容でした。

次に能を鑑賞する際の「心もち」について。能とは「文語」で語られており、鑑賞する側の想像力の如何により楽しさも倍増するとのこと。要は、観る側が自由に想像を働かせて楽しむ。つまり同じ演目でも十人十色の情景が生まれるということでしょうか。

さらに、能の「装束」についてもお話いただきました。衣装の種類や着付け方法の違いによる表現のルールなど。しかも今回は実際の衣装をご持参いただき会員が着るというサプライズ付き!とても盛り上がりました。

そしていよいよ「能」の実演です。今回は「熊野/湯谷(ゆや)」の一部をダイジェストで。事前に林氏よりストーリーも聞いていたのでとてもわかりやすく、またその随所に解説していただいた能の「ルール」が登場し、本当に楽しく観賞できました。初めて「能」に触れた会員からも絶賛の例会となりました。
ゲストタイムの後は、ゲストも交えての楽しい親睦会が行われました。